方丈(住職)紹介
吉田叡禮(YOSHIDA Eirei)
臨済宗妙心寺派牟禮山観音禅寺 住職
龍谷大学 文学部 教授
佛教大学 仏教学部 講師
古武術・九鬼神流兵法 第21代師範家(皆伝師範)
修験道 教師
学位:博士号(仏教学)Phd.
専門は華厳学、禅学、中国仏教・東アジア仏教を思想史的視点から研究している。
道諱叡禮、道号絶学。真言密教における密号は無礙。字は久倫。修験名は剛峰。武号は玄空子。雅号は楽菴。
臨済宗大本山妙心寺妙心僧堂で禅修行。そのほか、10代のころより修験道総本山五流尊瀧院で修験道を学び、黄檗宗大本山萬福寺で禅修行。花園大学文学部国際禅学科/仏教学科教授を経て、離職後、高野山において真言密教の四度加行を修める。
略歴
1969年、兵庫県西宮市生まれ。
花園大学文学部仏教学科卒業。
駒澤大学大学院人文科学研究科博士課程修了(博士学位取得)。
臨済宗大本山妙心寺天授院(妙心寺専門道場)掛搭。
17歳より熊野や大峰山で修験道を修行。20歳で修験道総本山五流尊瀧院宮家信徳師(のち管長・宮家道玄猊下)のもとで得度し、修験道を学ぶ。25歳、黄檗宗大本山萬福寺で禅修行。35歳、東京龍雲寺細川景一師に師事し臨済宗妙心寺派へ転派。同年、妙心寺専門道場(臨済宗妙心寺派大本山天授院)で禅修行。花園大学文学部 国際禅学科准教授・仏教学科教授を経て、2019年、高野山において真言密教を修行(四度加行)し、現在は観音禅寺で行学二道に励みつつ、京都大学・関西大学大学院・龍谷大学・佛教大学などで講師を務めている。現在、龍谷大学文学部歴史学科仏教史学専攻特任教授。
代表論文・著書
<代表論文>
・「中国華厳の祖統説について」(『華厳学論集』)
・「晋水浄源と宋代華厳」(『禅学研究』)
・「長水子璿における宗密教学の受容と展開」(『南都仏教』80号)
・「杭州慧因院(高麗寺)における華嚴學の動向」(『仏教学研究』)
・「華厳の礼懴-行願思想を中心に」(『日本佛教学会年報』70号)
・「永明延寿の華厳宗」(「永明延寿修士生誕100周年記念仏教文化社会第2回シンポジウム」)など。
そのほか多数。
<著書>
・『神会の語録』(禅文化研究所)禅文化研究所唐代語録研究班編、2006.06.
・『新アジア仏教史』第七巻ー中国Ⅱ隋唐「興隆・発展する仏教」佼成出版社、2010.6.(共著)
・『新国訳大蔵経 中国撰述部①―1華厳宗部』「法界玄鏡」大蔵出版、2011.5.(共著)
(ほか多数)
ごあいさつ
人間の奥深いところにある創造的絶対主体性への自覚。その自覚の光こそが、自己を含む一切の生きとし生けるものを太陽のように普く照らし活かしていきます。
その自覚は、己(おのれ)以外の何ものかに求めても得られるものではありません。一人ひとりが自ら明らかにしていくものです。そのためには、幾多の苦難を乗りこえ、この己を究め尽くしてゆくしかありません。
自己をありのままに見つめる。苦しみとは何か、幸せとは何か。それらはどこから来るのか。苦しみはなぜ苦しみなのか、幸せはなぜ幸せなのか。こうしている己とは何ものなのか...。心の奥底から湧き上がってくる真に純一無雑な祈りの心も、深く篤い感謝の念も、己への究明のうちから生じて来ます。
私たちは誰しもが世間的価値でははかりしれない宝を持っています。これに気づき、自他の相対および自我を離れた真実の自己に目覚め、これを最大限に輝かせ、同時に他者をも活かしていく。観音禅寺は、いつまでもそんな「場」でありつづけたいと願っています。