写経

写経のススメ

私たちは日常の生活の中で、いろいろな迷いに悩まされたり、孤独感や不安な気持ちに見舞われることがあります。一方、貪(むさぼ)りの心を起こしてしまったり、物事を自己中心的に考えてしまったり、わがままな心が生じる要因ともなりかねません。こういった心のわだかまりから解放されることは、前向きで健康的な生活のために、とても大切なことです。

心のとらわれを和らげ、自己を見つめ直し、心身のバランスを保つための実践の一つとして「お写経」をおすすめします。

香を焚き、姿勢を正し、こころを静めて、一字一画にこころを込めて集中し、お写経に取り組んでみてはいかがでしょうか?

心を込めて丁寧にお経を浄書すれば、心を集中させて雑念を払うことができます。そして、心の安らぎを得ることができます。

お写経は、み仏のみ教えへの理解を深め、純粋な信仰心を育むとともに、人格を陶冶し、こころ豊かな人生を歩むことのできる実践修行なのです。

また、お写経には多くの功德があると経典に説かれています。願いごとの成就や、故人への供養として、お写経されるのも善いでしょう。

写経されたあとは、当山の御本尊さまの御宝前に納経してください。末長く本尊十一面観音さまのお膝元にお納めいたします。

お経には、般若心経、延命十句観音経、華厳経百字心経(唯心偈)、破地獄偈などがあります。

【お写経の方法】

基本的には、見本のお経を横に置いて、それを見ながら書き写します。

見本を下敷きにして写すこともできますし、薄く書かれた文字をなぞる型式のものもご用意しております。

ご自宅で毎日少しずつ観音経(『妙法蓮華経』観世音菩薩普門品)一巻を写経して、お寺にお納めされる方もおられます。

納経の際には、秘仏本尊のご宝前で、納経されたお経を住職とともに奉読できます。

要予約


極めて貴重な伝統の「竹紙」

当山では、1400年保存できるという「竹紙」に写経することができます。

竹紙は、中国の浙江省のごく一部にしか生息しない竹を用いて伝統技法で作られており、書き味も格別に滑らかで、書家にとって喉から手が出るほど求めたいという、たいへん貴重な紙です。住職が個人的に独自なルートで入手したもので、現時点では他所でこの貴重な竹紙に写経できる場所はありません。竜王観音禅寺のみで可能です。

墨や筆も、当山では、極上のものをお貸ししております(もちろん、使い慣れたものを持参されても構いませんし、筆ペンの使用を希望される方にはお貸ししております)。

ご自宅で写経して、当山にお納めになることもできます。